雨宿り
雨降りが多いこの頃、
いつも通る駅前で、信号が緑に変わるのを待っていました。
傘はもっていたけれども、近くの建物の軒先を借りて、
しばし立ち尽くしていました。
すると、見慣れているはずの目の前の景色に圧倒されたのです。
何ということのないビル群なのですが、
ただ通り過ぎている時には気づかなかった圧力で、
私をジーと眺めているビル群がたちはだかっているのです。
これは新鮮な感覚でした。
いつもの歩き慣れた道で、ふと雨宿りしてみて、
目の前の景色をつくずく眺めてみると、
いつもと違う感覚に出会えることがあるという面白い体験でした。