「手当て」と「寄り添い」
ストレッチの時間の中で、たびたび「手当て」を行っています。胃や肝臓といった内臓、あるいは目・首・お腹など、今気になっていたり疲れていたりする箇所に、温めた両手を重ねてそっと置き、手の温もりを送り届けていきます。じわ~とした温かさが浸み込むと同時に、心もほっくりして、和んでくるのを感じます。
たとえば、驚いて息を大きく吸い込み、その後肩で浅い息をいているような場面で、知らず知らずのうちに、自分の胸に重ねた両手を置いて、呼吸が落ち着くのを待っていたということがありました。
慌てて混乱している時に、近しい人が、そっと肩に手を置いてくれた時、ふわ~とその温もりが全身に行きわたり、緊張がいっきに緩み、安堵感を得られたという経験をしたこともありました。
「手当て」は、自分を癒すこともできるし、他者を癒すこともできると思います。
もっとも、ボディタッチに当たるので、他者の癒しにおいては、誰彼にでもできるものではないし、してもらいたいというものではありませんが。
他者に対しては、ボディタッチこそなくとも、「そっと寄り添う」ことも、「手当て」に劣らない癒しの方法だと思っています。
「手当て」も「そっと寄り添う」ことも、わかろうとする・わかりあおうとする温かい心のメッセージがこもっていると思います。
このメッセージには、傷口の止まらない血を急いで止める効果や、不足気味の栄養物を補給する効果や、どのような状態であってもそのままを受容する効果など、様々な癒しのエッセンスが含まれていると思っています。