ラボラトリー方式(メソッド)による体験学習の特徴 その1
①学習者中心の学習
学ぶ主体は学習者です(柳原,1985)。教育の場では、教える者が中心になり、学習者は追従者になりがちですが、この学習は学習者自身の体験がベースになっており、教える者ができることは、学習者が学習のための豊かな体験ができる場の設定と提供することであり、学習者の学びの促進を助けることです(星野,1992)。
②生涯学習&学び方を学ぶ学習
“学び方を学ぶ学習”(learning how to learn)です。伝統的な知識教育が、魚を求めている人に魚を与える学習であるとすれば、ラボラトリー方式の体験学習(以下、体験学習)は、魚の釣り方を学ぶ学習です。それを学んでおけば、魚が必要な時は、いつでも自分の力で手に入れることができ、“学び方を学ぶ”意味がここにあります。体験学習は、生きることから学ぶ学習だといってよく、日常生活の中で体験学習の循環過程のステップを意識しておくことは、その人の成長に大きく寄与します(星野,1992)。
※参考文献
・柳原 光 1985 “人間関係訓練による”体験学習~トレーニングから学習へ~人間関係2・3
・星野 欣生 1992 「体験から学ぶということ~体験学習の循環過程~」 人間関係トレーニング~私を育てる教育への人間学的アプローチ