心と身体の豆知識 11
人それぞれ、個人差ありますが、
コミュニケーションを苦手とする人向けに、「自己表現」をテーマとしてとりあげていきます。
今回から、自己表現を妨げている要因の一つである、「自分の枠」を取り外す方法を記載していきます。
2回目 厳しい条件をつけない
自己表現を制限する理由となる必要な条件は、立場や性別によっても異なるようですが、条件の例としては、高いポジションに置かれている人は「問題が極めて重大ならば、」、そして、ある人は「自分のためではなくて他の誰かのためならば、」と、そしてある専門職として働く人は、「感情的にならないのであれば」という条件を挙げています。これらのほかにも、「相手も自己表現をしてくれるならば」とか「相手が受け入れてくれるならば」「嫌われないとわかっていれば」など、まだまだあります。
しかも、こうして挙がった条件が、二つ・三つと重なる場合、それも相反して両立することはありえない条件が重なる場合に、自己表現を抑制するということがあります。
自己表現の基本は、自発性の尊重にあります。ですから、これらのような条件によって自己表現を制限することは、個人としての自分というものを大切に取り扱うことから乖離しているともいえます。
参考文献:「女性の自己表現術」パメラ・バトラー著 創元社